会社印・職印の手入れについて
印鑑は長く使うと、ほこりや朱肉に含まれる油分が素材を侵食して劣化してしまいます。大切なハンコを長持ちさせるためには普段から以下のことに気を付けましょう。
- ①朱肉をつけすぎない。
- ②捺印マットなどを敷く。
- ③使用後は柔らかい布で朱肉をふき取り、ケースで保管する。
それでもついてしまった印面の目詰まりは、使い古した歯ブラシで優しくカスを取り除き、ぬるま湯に浸した柔らかい布を固く絞って拭き取ります。紙の上に複数の輪ゴムを並べて置き、印面で輪ゴムを押し付けるように転がし汚れを取る裏技もあります。
汚れを取り除いたら、それぞれの素材に合った方法でお手入れしましょう。
●象牙
汚れを丁寧に落としたら、ワックスを塗ると良いでしょう。高温多湿の場所を避けて保管します。
●黒水牛・牛角
年に1度印材全体に椿油を塗って油分を補給します。虫に食われることもあるので衣料用防虫剤と一緒に保管するとよいでしょう。折りたたんだ柔らかい紙か布に油を浸し、この上でハンコを軽くたたいて汚れを落とすやり方もあります。
●ツゲ
朱肉の油を吸いすぎると劣化の原因になります。汚れを落とし、柔らかい布で念入りに拭きましょう。温度、湿度の変化の少ない場所で保管します。
●石系
印面の汚れは柔らかい布で拭き取るか、ベンジンで拭っても綺麗になります。温度差による変質や、朱肉を吸い込むことでの劣化の心配はありませんが、落として欠けたりしないよう印章ケースで保管しましょう。